外房では9月になると、各地で秋祭りが始まります。
その中でも特に歴史が古く、外房を代表する祭りの一つが、2026年9月13日(日)にクライマックスを迎える「上総十二社祭り」です。
一宮町の玉前神社を中心に、長生村、睦沢町、いすみ市、そして茂原市にもつながる広域的な祭礼で、1200年以上の歴史を持つとされています。
最大の見どころは、各地からやって来た神輿が一宮町の釣ヶ崎海岸へ集まる光景です。
動画:産経ニュース「水辺の物語 上総十二社祭り」
上総十二社祭りとは?
上総十二社祭りは、玉前神社の祭神・玉依姫命が海から上陸したという伝承を背景に、その一族の神々が年に一度集まる祭りとされています。
始まりは大同2年(807年)頃と伝えられ、すでに1200年以上続いていることになります。
房総半島各地には神輿が海岸へ出る「浜降り」の祭りがありますが、上総十二社祭りはその中でも特に古い祭礼として知られています。
2003年には千葉県指定無形民俗文化財となっています。
なぜ「裸祭り」と呼ばれる?
神輿を担ぐ若衆が裸に近い祭り装束で海岸を走ることから、昔から「裸祭り」の名でも親しまれています。
一宮町によると、釣ヶ崎海岸へ集まる担ぎ手は約2500人。
普段はサーフィンで知られる釣ヶ崎海岸を、大勢の担ぎ手と神輿が埋める光景は、この日ならではです。
5社9基の神輿が釣ヶ崎海岸へ
9月13日の例大祭では、主に次の神社から神輿が釣ヶ崎祭典場へ向かいます。
- 南宮神社(一宮町宮原)
- 玉崎神社(いすみ市岬町中原)
- 玉前神社(いすみ市岬町椎木)
- 谷上神社(いすみ市岬町谷上)
- 玉前神社(一宮町)を中心とした祭礼
一宮町の公式資料では、例大祭には5社9基の神輿が釣ヶ崎の祭典場へ集結するとされています。
なお、「十二社祭り」という名前ですが、現在釣ヶ崎へ集まる神輿の数が12基という意味ではありません。
実は睦沢町や茂原市とも深いつながり
上総十二社祭りは、一宮町だけのお祭りではありません。
9月10日には睦沢町岩井の鵜羽神社から神輿が玉前神社へ向かう「お迎え祭」が行われます。
13日には睦沢町北山田の三之宮神社からも神輿が玉前神社へ渡御します。
さらに近年では、睦沢町下之郷の玉垣神社、茂原市山崎の二宮神社からも神輿が玉前神社へ渡御しています。
いまの市町村境よりはるか昔から続いている祭りなので、現在の一宮・睦沢・長生・茂原・いすみをまたぐ大きな文化圏を見ることができます。
9月13日が最大の見どころ
祭礼自体は9月8日の幟立てから14日まで続きます。
中でも観光で訪れるなら、やはり9月13日の例大祭が最大の見どころです。
昼過ぎに各神社から神輿が出発し、釣ヶ崎海岸の祭典場へ集結。祭典場で神事を行った後、それぞれの神社へ戻っていきます。
2026年の9月13日は日曜日なので、例年以上に人出が増える可能性もありそうです。
釣ヶ崎海岸は東京五輪のサーフィン会場
祭典場となる釣ヶ崎海岸は、普段は「志田下」の名でも知られる国内有数のサーフポイントです。
2021年に開催された東京オリンピックでは、サーフィン競技の会場にもなりました。
その世界的なサーフスポットに、1200年以上続く神輿が集まるという組み合わせも、外房らしいところです。
車で行く場合は混雑を前提に
祭り当日は神輿が道路を移動するため、一宮町周辺では通常の日曜日とはかなり交通状況が変わります。
釣ヶ崎海岸周辺も多くの見物客が集まるため、車で向かう場合は時間に余裕を持った方がよさそうです。
周辺店舗や私有地への無断駐車は避け、当日の交通規制や駐車場案内を一宮町・観光協会・玉前神社などの最新情報で確認してから出かけることをおすすめします。
外房の秋祭りシーズンがいよいよ始まる
上総十二社祭りを皮切りに、外房ではこの後も勝浦大漁まつり、大原はだか祭りなど大きな秋祭りが続きます。
海と神輿が結び付いた祭礼が多いのは、外房ならではです。
9月13日の日曜日、外房の伝統文化を見てみたい方は、1200年以上続く上総十二社祭りを訪れてみてはいかがでしょうか。
※祭礼の進行、交通規制等は変更される場合があります。お出かけ前には必ず最新の公式情報をご確認ください。
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