2026年9月4日、市原市の「イオンタウンたつみ台」でLPガスが漏れる事故があり、店内にいた客や従業員が全員避難しました。
警察などによると、午前9時すぎ、店舗関係者から「建物の裏側にあるガスタンクからガスが噴出している」と119番通報がありました。
建物外にあるガスタンクの配管からLPガスが漏れたとみられ、店舗は一時営業を取りやめました。
幸い、客や従業員にけが人や体調不良を訴えた人はいないと報じられています。
イオンタウンたつみ台は意外と身近な店舗
イオンと一口に言っても、「イオンモール」「イオンタウン」「イオンスタイル」などさまざまな形態があるので、名前だけでは店舗の規模が分かりにくいところがあります。
今回事故のあったイオンタウンたつみ台は、巨大なイオンモールというより、地域住民が普段の買い物で利用する比較的コンパクトな商業施設です。
筆者も数年前に利用したことがあります。
大規模なショッピングモールというより、日常生活の中で利用するタイプのイオンという印象でした。
LPガス漏れで客と従業員が全員避難
今回の事故では、異常が確認されたあと、店内にいた客と従業員は全員避難しています。
9月4日午後の報道時点では、けが人や体調不良者は確認されていません。
商業施設でガス漏れとなると、火災や爆発につながる可能性もあります。
結果的に人的被害が出なかったことを考えると、早い段階で全員を建物から出した対応は非常に重要だったといえそうです。
熊本のイオンでは「避難した後に戻った」ことが問題に
ここで思い出されるのが、2026年7月の熊本地震で発生したイオンモール熊本の爆発事故です。
熊本日日新聞などの報道によると、地震発生後、客や従業員はいったん屋外へ避難しました。
しかしその後、
・車の鍵
・携帯電話
・身分証などの貴重品
・レジ締め
などを理由として、従業員らの一時的な再入館を現場で認めていたことをイオン側が後に明らかにしています。
客が再び館内に入ったとの証言も報じられました。
その後、施設内で爆発が発生し、テナント従業員7人が死亡しています。
イオン側は、避難後に再入館しないこと自体はマニュアルで定めていたものの、私物回収などを求められた場合の具体的なルールが十分ではなく、現場判断に委ねられてしまったと説明しています。
今回の市原市の事故とは原因も状況も異なります。
ただ、災害やガス漏れなどで一度施設から避難した場合、
「財布を忘れた」
「車の鍵を取りたい」
「買った物を置いてきた」
といった理由があっても、安全確認が取れるまでは建物へ戻らないことが重要だという教訓にはなります。
茂原市民にとっても「イオン」は昔から身近な存在
今回の事故は市原市で起きたものですが、茂原市民にとっても「イオン」は非常になじみ深い存在です。
かつて茂原駅前には「イオン茂原店」がありました。
前身の「扇屋ジャスコ茂原店」が開業したのは1978年。
その後ジャスコ茂原店、イオン茂原店と名前を変えながら、2018年12月まで約40年間営業しました。
建物は3階建てで、敷地も広く、昔の茂原ではかなり大きな商業施設でした。
長年茂原に住んでいる人なら、一度は利用したことがあるという人も多いのではないでしょうか。
旧イオン茂原店は2018年に閉店
旧イオン茂原店は建物の老朽化などもあり、2018年12月2日に閉店しました。
閉店前にはすでに営業フロアが1階中心まで縮小されていましたが、建物そのものは3階建てで、駅前の大きな商業施設として長年存在していました。
閉店当時、イオンリテールは跡地へ新店舗を建設する方針とされ、当初は2020年ごろの完成を目指すとの情報もありました。
しかし、その後計画は大幅に遅れています。
2026年現在もイオン跡地の話は消えていない
では、茂原のイオンは結局どうなってしまったのでしょうか。
実は、再開発の話そのものが消えたわけではありません。
茂原市議会の資料を見ると、現在も旧イオン跡地について市とイオンリテール側との協議が続いていることが確認できます。
2025年の市議会では、市長が、
「現在、茂原駅前のイオン跡地を活用すべく、イオンリテール株式会社と協議を進めている」
という趣旨の答弁をしています。
さらに同年11月の市議会資料では、イオンリテールから、
公共施設を備えた複合施設
の提案があり、施設内容や整備方法について協議していることも明らかになっています。
つまり2026年現在の状況は、
「イオンが完全に撤退して跡地利用も白紙」
という状態ではなく、
イオン跡地を利用した新しい複合施設について、今も検討が続いている
と見るのが近そうです。
新しい茂原のイオンはどんな形になる?
ここからは筆者の予想です。
昔のイオン茂原店は3階建てでかなり大きく、駅前の広い敷地を使った店舗でした。
しかし、現在の茂原市の人口や商業環境を考えると、同じ規模の大型店舗をそのまま復活させるとは考えにくいように思います。
市内や周辺にはドラッグストアやスーパーも増えています。
昔と同じような巨大な総合スーパーを作るより、
今回事故のあった「イオンタウンたつみ台」のような、日常使いしやすい規模の施設
の方が、今の茂原には合っているのではないかと筆者は思っています。
もちろんこれは現時点で公表されている計画ではなく、あくまで地元住民としての予想です。
「イオンタウン」「イオンモール」「イオンスタイル」は何が違う?
少し分かりにくいので整理します。
「イオンモール」は、多数の専門店が入る大型ショッピングモールです。
映画館などを備える巨大施設もあり、広域から客を集めるタイプです。
「イオンタウン」は、それよりも地域住民の日常生活に近いショッピングセンターで、スーパーやドラッグストア、飲食店など複数店舗がまとまって入るケースがあります。
一方「イオンスタイル」は、ショッピングセンター全体の種類というより、イオンが運営する店舗ブランドです。
そのため、
「イオンスタイル+複数の専門店+公共施設」
という構成も考えられます。
茂原市議会で現在出ている「公共施設を備えた複合施設」という話を見ると、昔のような巨大な3階建てイオンをそのまま再建するというより、別の形になる可能性もありそうです。
場所自体が変わる可能性は?
現在の公式な議論では「イオン跡地の活用」が前提になっているため、まずは旧店舗跡地での計画が中心です。
そのため、現時点で「別の場所へ移転する」という具体的な情報は確認できません。
ただ、計画が長期間動いていないことや、施設内容そのものが昔とはかなり違うものになりそうなことを考えると、最終的にどんな形になるのかはまだ分からない部分が多くあります。
少なくとも、
開業日
店舗規模
テナント
駐車場
正式な施設名
などは、2026年9月現在、イオン側から正式発表された段階ではありません。
ネット上では「イオンスタイル茂原」という名称や開業時期の予想も出ていますが、公式発表とは分けて見た方がよさそうです。
昔の巨大イオンではなく「今の茂原に合ったイオン」になるか
旧イオン茂原店を知っている世代からすると、
「またあそこにイオンが戻ってくるのか」
という期待はどうしてもあります。
ただ、1978年に開業した頃の茂原と、2026年の茂原では街の状況も買い物の仕方も大きく変わっています。
個人的には、昔と同じ巨大店舗を復活させるより、
買い物しやすい食品売場があり、
いくつか専門店が入り、
公共施設も利用できる。
そんなコンパクトな複合施設の方が、現在の茂原には使いやすいのではないかと思います。
今回の「イオンタウンたつみ台」のニュースを見て、改めて、
「茂原にイオンが戻るなら、このくらいの規模になるのではないか」
とも感じました。
旧イオン跡地については市議会でも現在進行形で協議されています。
今後イオンや茂原市から具体的な計画が発表された場合には、このブログでも追いかけていきたいと思います。
【参考】
FNNプライムオンライン「千葉・イオンタウンたつみ台でLPガス漏れ」
テレビ朝日「イオンタウンでLPガス漏れる」
熊本日日新聞「2026年熊本地震・イオンモール熊本関連報道」
茂原市議会会議録・委員会資料
都市商業研究所「イオン茂原店、12月2日閉店」
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