千葉県で大雨による冠水被害が発生し、多くの車が水没している映像を見ました。
SNSを見ていると、
「車両保険に入っていれば大丈夫」
という書き込みもよく見かけます。
でも、本当にそんな単純な話なのだろうか。
私は以前、自分の車を擦ってドアミラーなどを修理した際、車両保険を使ったことがあります。
結果として等級が下がり、その後しばらく保険料が高くなりました。
そこで計算してみると、
「これくらいの修理費なら、保険を使わず自分で払った方がよかったのでは?」
となりました。
実際、その後の小さな修理では保険を使わず、自費で直すようになりました。
そんな経験があるので、今回の水没車を見ても最初は、
「車両保険を使ったら、翌年の保険料がとんでもないことになるのでは?」
と思ったのです。
ところが調べてみると、洪水による水没は少し事情が違いました。
洪水で車が水没した場合、車両保険は使えるのか
ソニー損保は公式サイトで、洪水による車両の水没を車両保険の補償対象として案内しています。
しかも具体例として、
「ガード下の冠水で水没した」
ケースまで挙げています。台風や豪雨、洪水、高潮などによる損害について、一般型だけでなくエコノミー型の車両保険でも対象となるケースを説明しています。
三井住友海上も、台風や大雨による水没について、車両保険を契約していれば補償対象になると案内しています。実際の保険金支払いについては、事故状況などを確認したうえで判断されます。
つまり、
「駐車していた車が洪水に飲み込まれた場合だけしか出ない」
ということではありません。
走行中にガード下などで冠水し、水没したケースも車両保険の対象になり得るわけです。
一方で、実際に保険金が出るかどうかは個別の契約内容や事故状況によります。
目の前に明らかな冠水がある状態で、どのような状況で進入したのか、といった細かなケースまで「必ず支払われる」と一般化することはできません。
事故が起きたら、自分の契約している保険会社へ確認するのが確実でしょう。
意外だったのは「洪水なら1等級ダウン」だったこと
私が以前経験した自損事故では、保険を使った結果、翌年に3等級下がりました。
これは特殊なことではありません。
ソニー損保は、電柱などへの自損事故で車両保険を使った場合、翌年は3等級ダウンし、事故有係数適用期間が3年加算されると説明しています。三井住友海上も、自損事故で車両保険を使った場合は3等級ダウンと案内しています。
小さな修理でこれをやると、
修理代を保険で払ってもらう
↓
翌年から保険料が高くなる
↓
数年間の保険料増加まで考える
↓
「あれ? 自腹で直した方が安かったのでは?」
ということがあり得ます。
私自身がまさにそう感じました。
ところが洪水は原則として1等級ダウン事故です。
日本損害保険協会は、盗難や台風、洪水、高潮などで車両保険を使った場合、1事故につき1等級下がり、1年間は事故有の割引率が適用されると説明しています。
ソニー損保も、洪水による水没で車両保険を使った場合は翌年1等級ダウン、事故有係数適用期間は1年加算としています。
三井住友海上も同様に、台風・洪水・高潮などの水害による車両保険の使用は1等級ダウンと案内しています。
これは私には結構意外でした。
小さな傷では「使わない」という選択もある。でも全損は話が違う
例えば10万円程度の修理なら、
保険を使ったことで今後増える保険料
と
自分で払う修理代
を比べてから決める価値があります。
保険会社に連絡して、
「今回保険を使った場合、次回更新後の保険料はいくらくらいになりますか?」
と聞いてから判断する方法もあります。
ところが、水没して修理不能となった場合は桁が変わります。
ソニー損保では、エンジンまで浸水するなどして修理不能になった場合や、修理費が車両保険金額を超えた場合を全損として扱い、設定した車両保険金額を支払うと説明しています。
仮に200万円の車両保険金額が設定されている車が全損したとします。
その200万円を自己負担するのと、
1等級ダウンによる保険料上昇を受け入れて車両保険を使うのとでは、
話がまったく違います。
ここまで来ると、
「保険って、こういう取り返しのつかない損失のためにあるんだな」
と改めて思いました。
私自身、小さな事故で車両保険を使って後悔した経験があるので、車両保険に対して「使うと損」という印象がかなり強くなっていました。
でも、それは修理代が比較的小さい事故だったからです。
数十万円、100万円、200万円という損失になると、車両保険の意味はまったく違ってきます。
自分の車両保険、いくらまで出るか知っていますか?
今回の千葉の冠水被害を見ていて、もう一つ思ったことがあります。
自動車保険には入っていても、
「自分の車両保険はいくらに設定されているのか」
まで覚えている人は、意外と少ないのではないでしょうか。
私も毎年更新していると、細かい補償内容まで普段から意識しているわけではありません。
洪水、台風、盗難、自損事故。
同じ「車両保険を使う」でも、事故の種類によって等級への影響まで違います。日本損害保険協会も、事故内容によって3等級ダウン、1等級ダウン、ノーカウント事故など取扱いが異なり、保険会社によって異なる場合もあるため確認が必要と案内しています。
大雨のニュースを見た今こそ、一度、
車両保険に入っているか
車両保険金額はいくらか
洪水や台風が補償対象になっているか
免責金額はいくらか
今の保険料が他社と比べて高すぎないか
くらいは確認してもいいかもしれません。
私は小さな修理では「保険を使わない」という選択をしました。
それでも今回の水没被害を見て、
全損級の事故に備えるという意味では、車両保険はやっぱり重要なんだな
と考え直しました。
自動車保険を一度比較してみる
自分が今どんな補償内容で契約しているのか確認したうえで、保険料が高いと感じる場合は、更新前に複数社を比較してみるのも一つの方法です。
※補償内容や保険金の支払条件は保険会社・契約内容・事故状況によって異なります。実際の事故については契約している保険会社・代理店へ確認してください。
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